当たり前のことではありますが、料理とは、材料を選び、それらを下ごしらえして調理をする一連の流れです。料理をすることと、冷凍食品やテイクアウトなど出来合いのものを選んで食べることの大きな違いは、意識的な選択にあります。
料理とは、与えられたものを食べるというものではなく、何を食べるかを意識的に決めることです。料理をするということは、自分の身体が欲するもの、食べたいものに耳を傾け、身体の要求を満たすことで、自分で自分の健康を管理することです。
何を料理するか、何を食べるかを決めることなく、食事を作ることも楽しいことです。しかし、私たちの生活のあらゆる面にあてはまるように、全てはバランスが大切。食生活のバランスをとるには、そのプロセス、つまり料理(という行為)のプロセスに目を向けてみる必要があります。一緒にマインドフルに料理をしてみましょう!
私たちが選ぶ食材には、私たちと食との関係を根本的に変える力があります。例えば、家にいる時、お腹が空いているけれど、食べる時間があまりないといった場面を思い浮かべて下さい。冷蔵庫や食品棚にある食材を使って食事をするしかありませんよね。電子レンジで簡単に調理できるパスタを見つけたら、それを自動的に選んで食事を済ますだろうことは想像できるでしょう。
しかし、家の中にある食品が卵が2つ、レタスとヨーグルトが1つずつしかないといった場合、何通りかの完成品を思い浮かべ、何をどうやって作るかを自分で決めなくてはなりません。
どのように卵を準備しようか?スクランブルエッグ?目玉焼き、それとも茹で卵?レタスにドレッシングを使おうか、それとも少量のオリーブオイルと塩を使おうか?ヨーグルトはそのまま食べる?それともお砂糖を入れて甘くしようか……。この時、私たちは意外にも多くの決断に迫られています。こういった何気ない食事の選択が、あなたが自分で意識的に調理法や食材を選択、決断をする機会となり、どんなに忙しく時間がないときでさえ、自分の健康管理につながるのです。
マインドフルに料理する第一歩は、マインドフルに食材を買うことです。とてもシンプルですね。例えば、麺を買うとしたら、その麺はあなたが料理して食べることになるものです。つまり、あなたが選ぶ食材が、あなたの身体が消費するものになる。こう考えると、次の点にしたがって、食材の選び方を変えてみることが大切です。
いつもより丁寧に食材を選んで買うだけで、栄養価がより高くバラエティーに富んだ食事への扉が開かれます。大切なポイントは、買い物にいくとき、嗜好や身体が欲しているものを尊重しながら、いつもより丁寧に栄養価の高いものや身体に良いものを選ぶことです。好奇心を持って、今までに試したことのない新しい食材にチャレンジしてもよいでしょう。
少し意識を変えて食材を選択することが「食」に関して、単なる消費者から、積極的な参加者に変えてくれるのです。
食材の選択が大切であるのと同様に、その食材をどのように料理するかも重要なポイントです。なぜでしょう?料理自体が楽しく、貴重な時間であることは確かです。さらにマインドフルにクッキングする(料理をする)メリットは、他にもたくさんあります。いくつかをここでご紹介します。
実際に料理をしてみましょう!新しい実験と発見をしましょう。手の込んだ食事を用意する必要はありません。料理をしているその瞬間を楽しみましょう。それだけで、料理の時間が今までと少し違ったものになるでしょう。
突然、料理時間を実験に変えるのは大変かもしれません。時間に余裕があり、料理をしながらリラックスしたいなと思える日を選んでください。
料理の時間をさらに楽しむために、料理をする前に少し瞑想をしてみましょう。長い瞑想である必要はありません。3分ほどで十分です。 Meditopiaを使用している場合は、気分にあった瞑想を選択してくださいね。
では、キッチンに向かいましょう。必要な材料を選択します。それぞれの食材を手にとって感じてみてください。手に取ったときの感触に意識を集中してみてください。香りをかいでみましょう。それぞれの食材の香りの違いを感じてみましょう。
次に、すべての材料を目の前に並べます。脳の「自動操縦モード」をオフにして、包丁やまな板など、それぞれのキッチン用具を意識して選びましょう。材料を切る時は、ゆっくりと切り、包丁がどのように動いて役割を果たしているかを観察しましょう。材料を混ぜ合わせる時は、好奇心を持って混ぜて下さい。食材がどのように混ざり合っているか、色に変化はあるかなど意識してみて下さい。料理をしている自分自身の動作を意識して、自身を料理の世界に没頭させましょう。
料理をしている間に、自分の心や興味が料理から外れていると感じた場合は、いったんその作業を止めて休憩しましょう。ゆったりと深呼吸をしてから、再び料理に戻ります。食材を五感で楽しみましょう。例えば、おコメを一掴み取って、感触を手や指の間で感じたり、トマトの皮の柔らかさを感じてみましょう。もちろん味見も忘れずに。途中で味見をして、必要なら食材を足しましょう。油を足すのか、新しいスパイスを試すのか、自分の味覚を信じて料理を楽しみましょう。
火を使って料理をする場合、お鍋やポットにできる泡を観察しながら、立ち上る香りをかいでみましょう。料理の工程を通して、マインドフルに、動きや色や匂いなどに意識を集中しましょう。
さあ、準備ができたら、いよいよ食事の時間です!最初の一口は、時間をかけて味わってみましょう。あなたが愛情を込めて用意した料理です。五感を使ってじっくりと味わいましょう。
毎日の料理時間を、喜びとリラクゼーションに満ちた発見の時間に変えるのは、思っていたより簡単ではないでしょうか?料理時間にマインドフルネスを取り入れてみませんか?もうマインドフルに料理をした経験はありますか?イエスと答えたあなた、ぜひコメントで経験をシェアしてください。