マインドフルネス瞑想を始めるにあたって、まず皆さんがぶつかるのは「一体何分くらいすればいいのだろう?」という疑問ではないかと思います。最初にこの質問にお答えしてしまうと、「決まりはない」この一言につきます。マインドフルネスで大切なことは、いかに自分が意識を集中することができるかという点です。言ってしまえば、苦しい思いをしながら無理矢理1時間も2時間も座っているくらいなら、自分の集中力の持続する10分に全てを注いだ方が効果的なのです。瞑想の長さややり方は人それぞれ。固定観念を捨て、とりあえずやってみる。やっているうちに、自分に合う方法がだんだんと見つかります。
自分の生活スタイルに合った時間帯を選びましょう。10分早く起きて、瞑想で1日を始めるもよし、夜寝る前に行うもよし。朝瞑想の場合、気づきがその後も持続して、1日中穏やかに過ごせるでしょう。逆に夜瞑想を行うと、1日の疲れを洗い流し、リフレッシュして眠りにつくことができます。それぞれのタイミングにそれぞれのメリットがあるので、あなたの目的や状態に合わせて変えてみてもいいかもしれません。
瞑想を行う時に大切なのは、テレビや携帯電話、その他デバイスの電源を切り、誰にも邪魔されないあなただけの場所を作ること。また、ブランケットや座布を使うなどして、楽な姿勢でリラックスして瞑想が行えるような環境を整えることです。
これは少し応用になりますが、余裕があれば精神的・肉体的に辛いと感じる時に瞑想の時間をとることもおすすめします。少し休んで体を観察してみましょう。色々な思いが反芻して、頭の中で混乱状態が続くと、体も緊張していきます。例えば道路で渋滞に巻き込まれた時、腹部に違和感を感じたことはありませんか?仕事の締め切り前に追い込まれている時、胃がキリキリした経験があるかもしれません。もしくは緊迫した会議や話し合いの席で、気づかないうちに歯を食いしばっているなんてこともあるのではないでしょうか。こんな時には、体の状態をよく観察したり、呼吸を整えたりすることによって、感情やホルモンの状態が落ち着き、緊張感から解放されます。
忙しい毎日を過ごしていると、たった10分の時間を作ることも難しいですよね。瞑想をはじめたばかりの人は、5分から15分を目安としてトライしてみましょう。その後は自分のペースで時間をのばしていきます。まずは1日10分間座ってみよう、このような軽い気持ちで試してください。それでも時間が取れないという人は、自分の1日のタイムテーブルを整理するところからはじめてみるといいかもしれません。1日の中で、無駄な作業や生産性の低い行動に、どれだけの時間を費やしているのかリストアップしてみてください。テレビをなんとなく観ている時間。ぼーっとSNSを眺めている時間。無理して参加している会議や集まりの時間はあるでしょうか?この時のポイントは、「こんなにダラダラしてる!」「なんて私は怠け者なんだ!」と、ネガティブに考えないことです。決して自分を責めないでください。ただ今の自分の生活を知って、整理するだけ。これがはじめの一歩として、大切なプロセスです。何か新しいことを始めるためには、まず時間を見つける必要があります。自分のためだけに作る10分間は、本当の自分とゆっくり向き合える貴重な時間になるはずです。
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