ヨガから学ぶ快眠法

いつも通りのルーティンをこなしていたはずなのに、昨夜は寝返りを打ってばかり。やっと眠れたのは明け方でした。私は長い間夜型の生活をしていて、子供の頃からずっと睡眠障害を抱えています。ここ数年で睡眠の質は改善されつつあるものの、未だ昨日のような眠れない日があります。現在、私はヨガと瞑想を日常的に取り入れていて、指導者として活動もしています。こんな風に日頃から心身のケアを欠かさず、バランスのいい生活を送っていても、眠れない夜はやってくるものなのです。

まずは身近なケースから見ていきましょう。あなたは寝たいのに、頭の中に考え事が浮かんでなかなか寝つけない夜を経験したことはありませんか?明日の会議でするプレゼンが気になる、翌朝の食事のメニューについて考える、今日掃除し忘れた場所にふと気づく、昔あった恥ずかしい出来事や会話を思い出す…。様々な理由で頭の中が忙しくなり、時間ばかりが過ぎていくのです。

マインドフルでいること

そんな睡眠の悩みを抱えているのは、あなたはだけではありません。スクリーンに向かう時間が長くなり、多すぎる情報に溺れ、日常生活のストレッサーは増え続けています。自然と触れ合う機会が減り、社会的・経済的なプレッシャーが高まる現在社会の中で、不眠症を抱える人が増えるのは当然とも言えます。自分や近親者の健康状態、不安定な経済状況、「先が見えない」と感じる漠然とした不安は増えるばかりです。こうした不安感を察知すると、脳は体へと危険信号を送り、生理反応を引き起こします。脳はSOSを身体中に伝えようとするあまり、常に興奮状態に陥るのです。依然続く新型コロナウイルスの脅威によって、今も多くの人々が不安感と、それをきっかけとした睡眠障害に苦しんでいます。

この記事では、筆者が実際にヨガを実践し、指導してきた経験から得たテクニックをご紹介します。これらを習慣化することで、みなさんが抱える睡眠の問題は少しずつ改善されていくでしょう。

実践を始める前に大事なのは、睡眠障害を引き起こす原因を見つけることです。コツは根気よく問題と向き合うこと、そして頑張りすぎないこと。まず、寝る前には「スイッチオフ」を心がけてください。寝つきが悪くなる理由とその解決法はこちらの記事で紹介しています。また、各デバイスから放出されているブルーライトが私たちの睡眠に与える影響についてもこちらの記事で詳しく説明していますので、合わせて読んでみてくださいね。もう1つ大切なのは、テクニックを実践するにあたって、短期間で劇的に変わる“魔法のような効果”を期待しないことです。目標は「効果を感じる」ことではなく、「習慣をつくる」こと。毎日の積み重ねで、自然実践が生活の一部になっていきますので、頑張って続けてみましょう。

マインドフルネスとは?

それでは、寝る前にトライしたい快眠ルーティンをご紹介します。

1. マインドフルでいること

日常生活にすでに「マインドフルネス」を取り入れている人は、寝る前にマインドフルネス瞑想や他の瞑想法を行ってみてください。寝る準備ができたら、居心地のいい部屋で楽な姿勢をとり、自分の呼吸と体の感覚を静かに観察してみましょう。床に座っても、ベッドで横になっても構いません。自分の体の状態や感覚を静かに観察します。できれば暗く、静かな場所で行うのがいいでしょう。習慣化へのコツは、「環境を整えること」と「短い時間から始めること」です。スマホの通知を切り、誰にも邪魔されないような環境を整え、まずは毎日5分間のマインドフルネスを実践してみてください。

次からは、合わせてできる簡単なエクササイズをご紹介します。実践している間は、意識を呼吸と、呼吸によって起こる体の変化に向けるようにしてみましょう。

2. 前屈のポーズ

座った状態で行う前屈のポーズは、心と体を落ち着かせる効果があり、就寝前にはぴったりです。床でもベッドの上でもいいので、脚を前に伸ばしその上に上半身をゆっくり倒します。数分間その姿勢を保ちましょう。もも裏が痛いと感じたり、背骨が丸まったりしていたら、それは少しやりすぎの証拠です。ストレッチをしているわけではないので、リラックスできる姿勢を心がけましょう。上半身を前に倒すときは、無理して頭を脚に近づけようとするのではなく、腰から曲げるようにします。脚とお腹の間に枕や丸めたブランケットを置く事で、楽な姿勢を保つことができるでしょう。
それでもきつい場合は、両足の裏を合わせ、膝を外側に倒した姿勢で行うこともできます。枕の位置と足までの距離を調節しながらしっくりくるポジションを見つけてみましょう。

マインドフルネスとは?

チャイルドポーズも寝る準備には効果的です。このポーズは床、またはベッドに正座で座り、お腹を太ももに乗せるようにゆっくりと上半身を前に倒します。そのとき、腰がかかとの上にくるようにします。好みに合わせて、枕やブランケットをお腹の下に持ってきて調節してください。腕は前に伸ばすか、体にそわせるよう置いてください。

3. ツイストポーズ

ツイストポーズは背骨をねじることで、体をリラックスさせる効果があります。一緒に試してみましょう。仰向けになり、両膝を曲げ、お腹の方引き寄せます。次に両膝を抱きかかえ、そのまま左右好きな方に向かって倒します。この時、両膝はぴったりとくっついているようなイメージで。倒した方の床に脚がついたら、手を離して、今度は「T」の字になるように腕を広げましょう。この時、脚を倒している方と反対側の肩が床から浮かないように注意してください。上半身と膝が、自然と反対の方向にねじれているのがわかると思います。これを左右交互に数分間行ってください。

4. ヴィパリータ・カラニ(ハーフショルダースタンド)

「すべてを治す万能薬」と言われるヨガのポーズをご紹介します。1日中立ちっぱなし・座りっぱなしの姿勢が原因で起こる、体のコリや疲れをほぐし、就寝前の体をリラックスさせましょう。これは壁を使って行うポーズです。まずは壁に沿って体育座りをするように座って、肘をつきながらゆっくりと横向きに体を倒してください。この時お尻がしっかりと壁につくのを確認します。次に、寝返りを打つように仰向けになって、両足を壁に沿わせるように上げ、天井に向かって伸ばします。枕や丸めたブランケットを腰の下に入れると、より気持ちよく体が伸びるのを感じられるかもしれません。腕は両側に広げて、このまま数分間ゆったり呼吸をしてみましょう。

ヴィパリータ・カラニ(ハーフショルダースタンド)

5. ナディショーダナ(片鼻)呼吸法

リラックス効果の高い呼吸法をご紹介します。まずは利き手の人差し指と中指を曲げます。この呼吸法で使うのは、残りの3本の指です。今回は右利きの想定で説明しますね。右手の親指で右の鼻のとじ、左の鼻だけで息を吸います。次に薬指と小指で左の鼻をとじ、右の鼻から息を吐きます。吐ききったら、今度はそのまま右の鼻から息を吸います。吐くときは、また親指で右の鼻をとじ、左から吐いてください。これを1セットとして、10回繰り返してみましょう。片方の鼻の通りが悪いと感じるときには、反対の手で頬をやさしく引っ張ってみてください。風邪や季節のアレルギー性鼻炎に効果があり、瞑想の時に取り入れるのもおすすめです。

最後におまけとして、お香についてもご紹介します。寝る直前に香りの強いお香を焚くと、睡眠中の呼吸の質に悪影響を及ぼすことがあります。しかし、布団に入る数時間前にリラックス効果のあるアロマオイルを垂らしたり、マッサージオイルやローションを使って体をマッサージするのは非常に効果的です。部屋の換気は忘れないようにしてくださいね!

いかがでしたか?今日紹介したテクニックを、まずはこの順序でトライしてみてください。その後は好みに合わせて、順番を変えてみてもいいでしょう。あなたがすでに実践している寝る前の習慣や寝つきをよくするテクニックはありますか?今日紹介したテクニックの感想や、ご自身の成功例やコツなどあれば下のコメント欄でぜひ教えてください!

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