スッキリとした目覚めにはコーヒーよりも呼吸法が効く、と聞いて何をイメージしますか?ヨガは心身を安定させて、生命力(プラーナ)を高める方法として呼吸法を実践します。これをプラナヤマまたは、呼吸コントロール練習と呼びます。身体のこわばりをほぐして、心身を安定させて、自然に瞑想状態へ導いてくれるものや、他にも心拍数を上げて、目覚めを促す呼吸法もあります。
さあ、準備はいいですか?今日は驚くほど効果のある呼吸法をいくつか試してみましょう。
まずは、呼吸法が身体と心に与える影響について説明します。「元気が出る」「エネルギーが高まる」と聞いて、何を思い浮かべますか?どんな色をイメージしますか?どんな気持ちになりますか?
新しいことを始めたり、指示を出したり、リードするエネルギーは、四大元素の「火の要素」と関係があると言われています。4つの元素を思い浮かべてください。例えば、土と水を使って鍋を作るとします。でも火の力がないと、鍋の形を維持することができません。呼吸法を練習すると、私たちの体の中に眠る火の要素が刺激されます。そうすることで代謝が上がり、エネルギーが活性化されます。消化器系の働きの改善や免疫力アップも期待できるでしょう。
実践する前に、必ず確認してください。
何においても健康第一です!
高血圧の方、心臓疾患のある方、他にも健康上の問題がある方は、十分注意してください。これから紹介する呼吸法にはゆっくりなものもありますが、決して無理をしないでください。実践は、難易度の低いものから、パワフルなものへ順番に進みますので、自分がどこまでできるかわからないという方は、順番通りに進んでみてください。身体に不調を感じたら、すぐに止めて、やさしい呼吸法を試してみてください。
プラナヤマをする時は、胃や腸が空っぽの状態が理想です。しかし、空腹時にめまいを感じることがある人は、食事をして数時間後に呼吸法を実践するとよいでしょう。空腹でもなく、満腹でもない状態を作りましょう。
これから紹介する呼吸法は、ランニングやパワーヨガなどの有酸素運動の前に行うのがお勧めです。そうすることで、運動のパフォーマンスが向上し、力が発揮しやすくなります。
呼吸法を朝のルーティンに取り入れてみるものいいでしょう。仕事を始める前に行うと、頭がすっきりして集中力もアップします。
それではまず、クロコダイルの呼吸法を実践してみましょう!
クロコダイルの呼吸法とはその名の通り、ワニのような姿勢で行う呼吸法です。うつ伏せになり、肩の力を抜いた状態で呼吸をします。呼吸の時、横隔膜の動きを意識します。それにより、身体に取り込む酸素量が増えて、筋肉の緊張をほぐしてくれるので運動前に行うとより効果的でしょう。
ライオンの呼吸はヨガのポーズの一つです。簡単にできて、身体を温めてくれるパワフルな呼吸法です。ドキュメンタリーや映画などで、ライオンが顎を引き、口を大きく開けてあくびをしたり吠えたりしている様子を見たことがあるでしょう。同じ動きを使って、呼吸法を練習します。ガラスを曇らせるときに吹きかける息、また寒い時にかじかんだ手を温める時に吐く息をイメージしながら「ハー」と声を出しながら、息を吐きます。呼吸法の実践を始める前に、息の吐き方を練習してみるといいでしょう。口を大きく開けて吐く息は通常よりもあたたかい息です。
まずはこれを5回繰り返してみてください。慣れてきたら、回数を増やしても構いません。正座をしたり、かかとを合わせてあぐらをかいたりと、座り方を変えてみましょう。
カパラバティをサンスクリット語で直訳すると「光る頭蓋骨」という意味です。カパラバティとはパワフルな呼吸法で、続けると額にピリピリした感覚を感じることがあり、そのイメージから「光る頭蓋骨」と言われています。大丈夫、火が出ることはありませんよ!この呼吸法は、必ず空腹時に行ってください。それから、女性の方は月経周期が始まる最初の数日間は避けてください。
30回が気持ちよくできるようになってきたら、少し休憩します。それから、30回1セットを数回行います。慣れてきたら、スピードを上げたり、回数を増やしてみてください。セットが終わったら、目を閉じ、数分間カラダの感覚や呼吸を静かに観察してみてください。呼吸が落ち着き、しばらくすると止まっているようにも感じるかもしれません。この状態を「クンバッカ」と言い、身体から余分な二酸化炭素がなくなり、酸素で飽和されることで、少しの間、呼吸をする必要がなくなります。
カパラバティは、特に便秘や腸の調子が悪いときに効果的です。
カパラバティとバストリカはとてもよく似ている呼吸法です。ですが、バストリカはカパラバティと比べ、体を温めて活性化する効果がより強いパワフルな呼吸法です。特に効果があるのは激しい運動の前で、やる気が出ないときにも適した呼吸法です。両腕を高く上げることで、心拍数も上がります。この呼吸法が難しく、少し変わっているのは、狼が唸るような声を喉から出すところです。それでは説明しましょう。
慣れてきたら、声を出します。すばやく息を吐く時に、唸るような声、もしくは咳払いをする時に喉から出る声を出してみましょう。楽にできるようになってきたら、回数やセット回数を増やしてみましょう。身体に力が入らないように、気をつけてください。また、首に力が入らないように、できるだけ背筋を伸ばした姿勢を保ってください。
どうでしたか?元気が欲しい時や、気分を上げたい時、免疫力を上げたい時などに効果的なパワフルな呼吸法を紹介しました。ぜひ試してみてくださいね!
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